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中華街のお店でよく「福」という字が逆さまになった「逆さ福」の旗やステッカーが掲げられているお店をみかけます。
間違い?いやいや、福を呼び込む意味があったのでご紹介しますね。
春節に飾る縁起物として
中国では春節(旧暦の正月)を迎えるにあたって赤地に『福』の文字の書かれたものを飾る風習があります。
新しい一年が福にみまわれますようにと願うものですが、いつしか逆さに飾るようになったようです。
『福』が逆さまになること→中国語で「福倒了」(発音フー・ダオ・ラ)
(発音フー・ダオ・ラ)→中国語で書くと「福到了」→福がやってくるという意味。
同じ発音でダジャレのようなかんじなのですね。
倒福の飾りにコウモリが描かれているものもありますがこれはどういう意味なのでしょうか。
『福』と『コウモリ』の関係
中国ではコウモリは福を呼ぶ縁起物の生き物とされています。
コウモリ→中国語で「蝙蝠」 (発音ビエンフー)
(発音ビエンフー)→中国語で書くと「偏福」→福が広くいきわたるという意味。
これもまた発音が同じのシャレです。
発音だけではなく、「蝙蝠」の文字の形も中国人の大好きな「福」という字に似ていることからありがたがられています。
さらにコウモリは逆さまの生態から「福」を逆さまにすることにも通じます。福が降り注ぐというわけです。
五匹の蝙蝠で『五福臨門』の吉祥語を表します。五福臨門とは人生における5つの福を自分の入り口に集めてしまう、つまり、5つの福が全部集まったという意味です。5匹のコウモリがつながったデザインも吉祥文様として古くから見られます。卍とコウモリが組み合わさって円を描いているものがありますがこれも卍と万の発音が同じ(マン)であることから万福となり縁起物です。
五福臨門 の5つの福とは
長寿 健康で長寿となること
冨貴 富や財産があり、精神的にも豊かで家族が繫栄していること
康寧 心身ともに健康であること
好徳 善行をし徳を積んでいること
善終 安心して現生を終わらせることができること
コウモリをブランドマークとしている企業があります。
長崎のカステラの老舗福砂屋さんです。
カステラの福砂屋公式ホームページより
こちらもまた、中国とのかかわりの中で縁起の良いコウモリを採用したのです。
最後に
同じ発音だから縁起がよいものとされていたことがわかりました。中国においてこういうシャレは多いようです。
例えば、豚を「猪」と「諸」の発音が同じあることから、「諸事順利(すべてのことがスムーズに進む)」という吉祥語となります。豚もまた縁起の良い動物なのです。
ということはふくろーポストも
とするべきか…。
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